まずはじめに伝えますがこの長谷川認知症テストの点数だけで必ずしも認知症だと決定するわけではありません。
環境や条件が少し違うだけで点数が大きく変わることは珍しく無いのです。
認知症かどうかの正しい評価をするためには、専門的な知識や技術が必要になります。
認知症かどうかの最終的な判断は必ず専門の医療従事者にお願いするようにしましょう。
あくまでもその入り口としてこれを活用していただければと思います。
必要な道具
・評価用紙〔HDS-R評価用紙で調べれば出てくると思います。これを検査しながら点数をメモしていただくだけでも大丈夫です〕
・メモ用筆記用具
・5つの道具(ハサミ・時計・定規・鉛筆・鍵・硬貨・ブラシ・スプーン・皿などの簡単に隠せる身近にあるもの)
検査開始
最初に検査を受ける方の「年齢」の質問から始めましょう。
【問題1】
「年齢はいくつですか?」
【点数】
自分自身の年齢を正しく答えることができた
→ 1点
【注意点】
- 2年までの誤差は正解です!数え年で覚えている方や、誕生日を迎えているかどうかでこの程度の誤差が生まれる可能性があるからです。
- 生年月日を言うことができても、年齢を答えられなければ不正解です!
【問題2】日付に関する見当識
以下の質問をします。
- 「今日は何年ですか?」
- 「何月ですか?」
- 「何日ですか?」
- 「何曜日ですか?」
【点数】
- 年が答えられた → 1点
- 月が答えられた → 1点
- 日が答えられた → 1点
- 曜日が答えられた → 1点
全て正解で4点
【注意点】
- 年・月・日・曜日をどれから質問しても良いです。
- カレンダーやテレビなど、年・月・日・曜日がわかるものがない場所で質問しましょう。
【問題3】場所に関する見当識
「私たちが今いるところはどこですか?」
【点数】
- 2点:ヒントなしで自発的に正解
- 1点:家ですか?病院ですか?施設ですか?などのヒントから選択して正解
- 0点:不正解
【注意点】
- 病院名など正しい名称が言えなくでも、現在いる場所が基本的にわかっていれば正解です!
- 5秒ほど待っても答えがない場合にはヒントを出します。「病院ですか?」など別の表現に変更しても大丈夫です〔これで正解したら1点ですね〕。
【問題4】言葉の記銘
以下のように指示します。
- 「これから言う3つの言葉を言ってみてください」
- 「後でまた聞きますのでよく覚えておいてください」
- 3つの言葉は、「桜・猫・電車」または「梅・犬・自動車」のどちらかを使います。
【点数】
- 単語一つ正解ごとに1点
全て正解で3点
【注意点】
- 3つの言葉は、それぞれ関係性のないものを使用します。
- 3つの言葉を答えたら後で聞くことを必ず伝え、覚えておいてもらいましょう。
【問題5】引き算の計算
- 「100から7を引いてください」
- 「それから更に7を引いて下さい」
【点数】
- 「93」と答えられたら1点
- 「86」と答えられたら追加で1点
両方正解で2点
【注意点】
- 最初の引き算が正解でなかったら、次の計算は打ち切ります。〔つまり0点です〕
- 2つ目の問いで「93から7を引くと」などのヒントを与えてはいけません。
【問題6】数の逆唱
「私がこれから言う数字を逆から言ってください」と言ってから次の数字を伝えます。
- 「6-8-2」
- 「3-5-2-9」
【点数】
- 「2-8-6」と答えられた → 1点
- 「9-2-5-3」と答えられた → 追加で1点
【注意点】
- 数字はゆっくりしたスピードで伝えます。
- 最初の3桁で失敗したら、そこで打ち切りましょう。〔つまり0点ですね〕
- 「1-2-3を反対から言うと」など練習問題を入れても良いです。
【問題7】単語の遅延再生
以下のように問い、問題4で覚えてもらった言葉(「桜、猫、電車」または「梅、犬、自動車」)を答えてもらいます。
「先ほど覚えてもらった言葉をもう一度言ってみてください」
【点数】
各言葉につき、
- 2点:自発的に正解する
- 1点:ヒントにより正解する
- 0点:いずれも間違える
なので最高6点です
【注意点】
- それぞれの言葉について、「植物」「動物」「乗り物」のヒントを与えても良いです。〔その場合1つ1点になります〕
- ただし、すぐには全ての項目のヒントを与えないようにしましょうね。
【問題8】5つの物品再生
「これから5つの品物を見せます、それを隠しますので何があったか言ってください」と言ってから、5つの物品を提示します。
【点数】
各物品につき、
- 一つ正解につき1点
全て正解で5点
【注意点】
- 5つの物品は必ず相互に関係のないものを用意します。
- 物品は1つずつ名前を言いながら目の前に置きます。
- 5つ並べ終ったところで、1つずつ名前を理解しているか確認しましょう。
- 最後の1つが出てこない場合も、すぐに終わりにしないで、なるべく思い出してもらえるように少し待ちます。
【問題9】言葉の想起・流暢性
「知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください」と指示します。
【点数】
- 0点:0〜5個以内しか答えられない場合
- 1点:6個を答えられた場合
- 2点:7個を答えられた場合
- 3点:8個を答えられた場合
- 4点:9個を答えられた場合
- 5点:10個以上答えられた場合
【注意点】
- 途中で回答に詰まり約10秒待っても返答がなければそこで打ち切ります。
- 同じ野菜の名前が重複しても否定せず、そのまま記録用紙に記載し、重複した物を後で減点するようにします。
終了
全問正解で30点になります。
これが20点以下だと認知症の可能性があります〔何度も書きますが確定ではないですよ!〕
あくまでもご本人様にこんな結果だったから一応病院に行こうとお誘いするキッカケに使って下さい。
ちなみに私が何点だったか?のお問い合わせは受け付けておりません!!!!
【検査のポイント】
- 耳が聞こえてるか
- リラックスできる落ち着いた環境か
- 検査内容を覚えてないか〔頻繁にやらないようにしましょうね〕
- 精神症状がないか
といったことでも点数が大きく変わりますので検査の時は気をつけて下さいね。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございます。
2月後半は暖かいそうですが朝昼夜の寒暖差が激しいです!体調気を付けてお過ごし下さいね。
ではまた次の記事でPT和田とお会いしましょう!

- 監修/PT和田
- 理学療法士。訪問介護事業を営む家に生まれ18歳で理学療法士を志す。3年間勉学に励み、国家資格取得。運動だけでなく、ご利用者様の社会進出までを考えるRedBearの想いに共感し、令和3年入社