傾眠傾向とはどんな状態?
意識障害には下記の4段階がありますが、そのうちではもっとも正常に近い状態です。清明 ・・・正常な状態
傾眠 ・・・刺激を受ければ容易に覚醒する
昏迷 ・・・強く刺激すればやっと覚醒する
昏睡 ・・・強い刺激に対してもほとんど反応がなく、自発運動がない状態
傾眠は意識障害としては軽いですが、これが多発すると食事の際に誤嚥しやすかったり
活動量が減ってしまうことで体力が落ち、関節や筋肉の動きが悪くなる廃用症候群の原因にも、
また椅子や車いすに座ったまま傾眠になると、ずり落ちなどの事故が起こりやすくなるので要注意です。
傾眠傾向の原因は?
・過眠症
・認知症の初期症状
・慢性硬膜下血腫
・パーキンソン病
・内臓疾患
・低血圧、低血糖
・薬の副作用・発熱や代謝異常など
傾眠傾向への対処法
それまで普通に過ごしていた人が、明らかにおかしいと感じられる頻度で日中ウトウトするようになった。
そんなときは、大きな病気が隠れているかもしれません…
とくに慢性硬膜下血腫なら放っておくと危険です。頭を打った覚えがなくても、寝ている間に壁などにぶつけて出血が始まっていることもあるので、気になるようならすぐに医療機関を受診してください。
脳の機能低下によって傾眠傾向が出ている場合、本人の得意なことやできることをお願いしたり、リハビリやレクリエーションに誘うなど脳への刺激を増やすことで、認知症の進行を遅らせることが期待できます。
傾眠傾向の注意点
「最近ウトウトしていることが急に多くなった」と感じたら、それは単なる居眠りではなく、意識障害の一種である「傾眠傾向」かもしれません。まずは熱がないか、脱水になってないか、血圧が低すぎないかをチェックして
傾眠傾向が続けば誤嚥やずり落ちなど、介護事故のリスクが高まる懸念も。「寝ているだけだから」と放っておかず、原因に合わせて適切に対処をしていきましょう。
参照HP:https://www.tsukui-staff.net/kaigo-garden/howto/somnolence/
- 監修/飛田 未希
- 令和4年RedBear入社。レコードブック事業にて、トレーナーとして活躍中。強みである元気と明るさを活かし、地域の活性化に貢献するため日々やりがいを感じながら、仕事に取り組んでいます。