認知症のサポート体制〜ユマニチュードって知ってますか!?〜
みなさん、こんにちは!トレーナーの佐藤です!!
今回は、認知症に関わるケア、ユマニチュードについてお話します✨
【 ユマニチュード 】
ユマニチュードとは、フランス語で「人間らしさを取り戻す」という意味でフランス発祥の認知症ケア技法の1つです。そして、平等・友愛の精神を大事にする優しさのケアを表す言葉であり、人間らしさを形にした介護のことです✨看護や介護現場で「うまくいくケアと、いかないケアの違いとは何か?」を丁寧に観察することによって考案されました☝️
認知機能が低下した方は、介護者を拒絶したり、感情的になったりすることがあります。
このような現場での数々の失敗体験をもとに、理論からではなく、介護ケアの実践の中で「ケアの本質は何か?」を求めることで考案された、シンプルで分かりやすい技法なのです。日本では2014年頃から普及啓発が始まりました。
【 ユマニチュードの哲学🤔 】
ケアをする側とされる側はお互いに対等だと思っていても、ふとした時に立場の違いが出てしまうもの。
“人間は生まれながらにして自由であり、尊厳と権利について平等である”という理念を実現させる手段としてケアの技術を捉えているのがユマニチュードです🤝
平等であることを、ケアの技法に具体的に示したことは、ケアする側、される側ではなく、共に「優しさ」を共有することに繋がるのです。
では、最終的に何を目標にしているのでしょうか🤔?
【 ユマニチュードの目標 】
ユマニチュードは認知症の方本人とその人に関わる私たちが一緒に伴走することを目標にする介護ですが、ケアされる側の状態によって3つに分けることができます。
- 回復を目指す
ケアの目標は、第一に心身の回復をめざすものでなければなりません。その人自身ができていることまで手伝って回復を阻害することのないよう、改善を目標とするケアが大切です。
たとえば、「歩く」ことを目標としているのであれば、体を拭くときもなるべく立った状態で行えないか、というアプローチをします。ベットで寝たまま体を拭くのは介護者にとっては安全でも、ご本人にとっては回復を阻害するケアになりかねません。回復を目指すケアとは、本人の能力を最大限に生かすため、常に目標を第一に考えることなのです✨ - 機能を保つ
次の目標は、今ある機能を少しでも維持していくことです。出来るか、出来ないかを、介護者が判断するのではなく、ご本人が出来ることや、やれることを優先したケアを目指します。少しでも歩けるのであれば、目的の場所までは無理でも、その途中まで付き添うことで歩くという行為を少しでも実現できるよう支援します🙌 - 最後まで寄り添う
最後は、たとえ回復も維持も困難な状況であったとしても、ご本人の尊厳を大切にし、最後までその人らしく過ごせることを目指します。たとえば、がんの終末期のケアでは、自分で着替えができるなら一緒に行い、「時間だから着替えましょう!」といった強制的なケアにならないよう寄り添います🤝
人間らしさと優しさに基づいた認知症ケアを表現する言葉として、日本でも注目を集めているユマニチュード。
次回は、具体的にどうやってユマニチュードにアプローチしていくのかをご紹介したいと思います😊
また、今回のコラムで、少しでも認知症のケアの考え方が変わっていただければと思います☺️
次回もぜひお楽しみに✨
参考文献:https://kaigo.homes.co.jp/manual/dementia/care/humanitude/
- 監修/佐藤 侑果
- 幼少の頃より、ベリーダンスやラテンダンスなど幅広くダンスをし、同じ頃に声楽も学ぶ。踊って歌える楽しさや面白さを知り、2019年名古屋文化短期大学のバレエダンス・テーマパークダンスコースで、2年間さらに幅広くダンスの知識を身につける。パフォーマンスで身につけたホスピタリティを強みとしてに2023年リハビリ型デイサービスへ転職。