🌟認知症疾患サポート医療の仕組みとは?
認知症疾患医療センターは、厚生労働省の基準に基づき以下3つのタイプに分類されます。
- 基幹型
主に病院に設置されます。検査機器や入院設備が整っており、徘徊や抑うつといった周辺症状やほかの疾病との合併症にも対応できる施設です。 - 地域型
3つのタイプの中で最も多く、精神病院などに設置されます。基幹型と同様の人員を配しています。検査機器や入院体制については、必要に応じてほかの医療機関と連携しながら対応します。 - 連携型(診療型)
地域の診療所やクリニックに設置されます。認知症急性期への対応が可能な医療機関と連絡体制を取りながら、対応します。
認知症疾患医療センターには、専門医、臨床心理技術者、精神保健福祉士、保健師、看護師などのスタッフが配置されています。そしてほかの病院と連携しながら、CTやMRIなどの検査体制や入院治療が行える体制を整え、対応することになります。
🌟認知症疾患医療センターの役割
- 専門医療相談
認知症患者本人やその家族、介護事業所などの関係機関より、認知症に関わる相談を受け付けます。精神保健福祉士など専門スタッフが対応します。 - 鑑別診断と初期対応
専門医による診察や検査によって、認知症の詳しい診断を行います。またその結果に基づき、今後の治療方針を検討し、初期の対応を行います。 - 周辺症状・合併症への対応
徘徊・抑うつ・妄想といった周辺症状や身体の合併症が見られる患者の治療や入院受け入れを行います。入院体制がない場合は、連携して入院体制の整った医療機関にて対応します。 - 地域の関係機関との連携
自治体、医療機関、認知症サポート医、地域包括支援センター、福祉事務所、保健所など地域の関係機関との連携および調整役を担います。介護や生活支援のサービスを必要とする家族には、必要に応じて紹介も行います。
- 監修/榎戸 あすか
- 2019年医療事務管理士免許取得。二次救急指定病院にて、クリニック、入院病棟共に4年間医療事務として勤務した後に介護業界へ転職。医療の事務経験を介護業界でも活かすべく日々情報の吸収に勤め本コラムでも発信していきます。