「健康につながる入浴 ~お風呂の効果と安心して入るためのポイントを知り、質の良い生活を~」
清潔ケアに欠かせない入浴。しかし認知力低下や筋力の低下から「入るのがめんどくさい」と入浴拒否をする高齢者の方も多いのではないでしょうか。
入浴の効果や入らないことで要介護リスクが高まることなど、入浴の必要性をお伝えしていきます。
●入浴の効果
- 疲日後リラックス効果
- 血流改善、冷え解消、肩こり、神経痛緩和
- 新陳代謝が高まる
- 良質な睡眠につながる
- 肌の清保持
これらの効果に加えて入浴頻度が週7日以上の高齢者は週2回以下の高齢者に比べて要介護リスクが30%低いという研究結果も出ています。では逆にお風呂に入らないことで起こる健康リスクはどんなものがあるでしょう。
●入浴しないと起こる健康リスク(トラブル)
- 要介護リスクが高まる
- 体臭の発生
- 新陳代謝が悪くなることでの免疫力の低下
- 不潔により皮膚疾患や、感染症発症
- 入眠困難
●入浴拒否の方への対応
- まずは清拭や足浴などを行い清潔ケアの意識を高める
- 「浴室に行きます」「洋服を脱ぎましょう」等動作を区切り、明確にし不安の除去へ
- すべったり浴槽をまたげないなど心配のある方は福祉用具を導入
※浴室改修や、福祉用導入は介護保険を使うことで自己負担額を抑えられます。
●悩み別福祉用具
- 浴室イスは低く、背もたれもないためバランスを崩しそう→シャワーチェア使用
- 浴室が滑りやすく転びそう→滑り止めマットを使用
- 浴槽内は浴槽が深く立ち上がれない→浴槽内椅子を使用
- 浴室まわりにつかまる場所がなく転倒しそう→ 手すり設置
- 浴槽に入るのに足が上がらず、浴槽のふちにつまづきそう→バスボード使用
自宅の一人での入浴が不安な場合は、デイサービスでの入浴サー ビスや訪問入浴サービスを利用するのも一つの案です。
●その他安心して入浴するためのポイント
- 肩までつかると心臓に負担がかかるため半身浴にする。
- また38℃~40℃ほどの温度にし、長湯にならないようにする(10分以内)。
- 温度差により起こる「ヒートショック」は脳卒中や心筋梗塞の危険につながるため、 脱衣所を暖房器具で温めたり、入浴前から浴槽にお湯を張り浴室を温めていく
- 1日の入浴で800mほど水分が奪われるため、脱水予防として入浴前後で水分摂取をする
- などの対策を行っていくと良いでしょう。
● まとめ
入浴の効果を知ることで高齢者にとって入浴が大切なものだとお分かりいただけたと思います。
安全に入浴が行えるよう、福祉用具やサービスを上手く活用しながら、健康・質の良い生活を保っていくために必要な入浴を続けていきましょう。
コラムを最後までお読み頂きありがとうございました。
これらの情報がご参考になれば幸いです。皆様の健幸を祈って…🍀
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