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2024 /4/22/ Mon

帰宅願望ってどうしたら・・・

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介護職員コラム

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帰宅願望ってどうしたら・・・

~帰宅願望の方への対応法~

 

デイサービスや老人ホームでこんな方はいらっしゃいませんか?認知症の方で「もう帰ります」「家に帰ろうと思って」などの来てすぐににもかかわらず帰宅願望が見られることがあると思います。そんなときの介助者がどのように接していくことがその方の気持ちに寄り添えるのかを僕の経験も含めて参考にしていただければと思います。

・先ずはどのような対応をしてはいけないのかについて

 帰宅願望への対応として、絶対におこなってはいけない介護は、帰りたいという訴えや行動が問題であるという考え方、また行動を抑制したり、帰りたいという要求を説得したり、否定しようとすること、そして帰りたいという訴えの裏にある理由を知ろうとしないその場限りの対応などです。

・帰宅の訴え=問題と考えてはいけない

 帰りたいと頻繁に訴える様子をみて、あれは認知症だからしょうがないとか、異常な行動だとか、問題だと考えることは意味がありません。帰りたいと思う気持ち自体は異常ではありません。帰宅願望や要求は問題ではないので、帰宅願望を無理に抑制したり、排除してしまおうとする必要はありません。問題なのは、帰りたい理由や目的、あるいはその原因となっている感情が本人にとって有害かどうかです。ここには居場所がなくて、ここから逃げ出したいとか、早く立ち去りたいとか、不安や孤独感などが原因となって帰宅願望を引き起こしているのであれば、不安や孤独感、悲哀、焦燥などのネガティブな感情を緩和し、落ち着いてもらうことが必要です。先ずは落ち着いてもらうことを目標にケアを行い、その結果、帰宅願望が減ったり、なくなったりすることがあるかもしれません。

・帰宅したい理由に合わせた対応が重要

 帰宅願望が出現するきっかけは、利用者さんの過去の習慣や性格などにより異なります。利用者さんとのコミュニケーションを取りながら帰りたい理由や気持ちの変化を確認してみることも重要です。会話の中で帰りたい理由や原因を本人に直接確認したり、汲み取ったりすることで、ご利用者さんに合わせた声掛けや対応がしやすくなります。

では帰宅願望が強いご利用者さんにはどのように対応していくことが良いのでしょうか??

帰宅願望が強い認知症の方の対応方法
  1. 帰宅するということを否定しない
  2. ②今は帰宅しないと声をかける
  3. 付き添ってみると何か発見があるか

帰宅するということを否定しない

 帰宅願望がある方は何らかの理由があって帰宅したいと思っています。それを真正面から否定するのは、余計に症状を悪化させてしまうので止めておきましょう。まず、理由を聞いてその理由に合わして対応します。食事や家事をする為に帰宅したいという人であれば、食事は外で食べてくると言っていましたよ、今日は他の方が食事を作ってくれていましたよなどという声かけが有効です。決して否定はしないということがポイントになります。

②今は帰宅しないと声をかける

例えば入所の人であれば帰宅することは難しくても、帰れないということを伝えてしまいますと余計に帰宅願望が強くなってしまいます

声かけの例としては、今車を手配していますのでもうしばらく待ってください。食事を食べてから帰りましょう。などというように声をかけましょう。

認知症の程度にもよりますが、帰れる期待をもたしたからといってもそれをずっと覚えていることは少ないですし、落ち着くことが多いです。

③付き添ってみると何か発見があるかも

 帰宅願望があまりに強い場合は、一度行動を本人に任して職員が後ろから付き添うようにしましょう。そうすることによって、高齢者をある程度は納得することができますし、新たな反応を見せることもあります。一概に帰宅願望を抑えるのではなく、様々な方向からアプローチしてみることも大切なことです。

監修/原島 涼
2020年介護初任者研修取得。介護付き有料老人ホームにて勤務した後にリハビリ型デイサービスのレコードブック事業へ転職。介護の経験を活かした予防メニューがお客様の間でも話題のトレーナー。体のサポートのみならず心のサポートも強みの若手トレーナー。
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