『浴室での動作』を想定した機能訓練
リハビリ型デイサービスのレコードブックでは、毎月運動テーマを設けております!
5月の運動テーマは、『転倒を防止しましょう』です。
お花茶屋店では足元が不安定な場所を歩く運動や立ち上がり動作、跨ぎの動作、
手元に荷物を持ちながら歩く運動など転倒しやすいシチュエーションで運動を行っています。
今回は自宅内で転倒しやすい場所に挙げられる、浴室での動作や入浴動作を機能訓練にて実施してみました🛁
【機能訓練の内容】
①滑りやすい床の上で足踏み 10歩(効果:バランス感覚、歩行機能の向上、転倒防止のトレーニング)
ふわふわと弾性のあるマットにビニール袋をかぶせて滑りやすい床を再現してみました。
左右の机と椅子にしっかりとつかまって足踏みをしていただきます。
②低い場所からの立ち上がり動作 3回(効果:安全な立ち上がり動作の練習)
ステップ台の上にマットを重ねて浴室にある椅子を再現しました。
普段座っている椅子よりも座面が柔らかく、高さもやや低く設定しているため立ち上がるのにコツがいります。
✨立ち上がり動作のコツ✨
- マットの上に座ったら足を肩幅に広げる
- 足元を自分の方に少し寄せる
腰から上体を前へ倒してお辞儀をするように立ち上がる
⚠立ち上がる際は、前方に安定したつかまる物を準備しましょう!(今回は机を用意しました。)
そしてしっかりとつかまって立ち上がりましょう!!
▶︎上体が前に倒れることで、重心が前になり、お尻が浮くので立ち上がりやすくなります。
垂直に立ちあがろうとすると重心のコントロールができないため、関節や筋肉への負担が大きくなります。
また、バランスもとりづらくなるため転倒しやすくなります。
③タオルを使って洗体動作(効果:清潔保持のためのトレーニング)
今回は洗いづらい背中の洗体に取り組んでいただきました。
タオルの真ん中に結び目を作り、背中全体に結び目が当たるように動かします。
タオルが当たっていない部分に関しては看護師からお声がけしたり、一緒にタオルを動かしたりし、
背中がきれいに洗えるように取り組んでいただきました。
④タオルを使って跨ぎの動作 4回 (効果:跨ぎのトレーニング、転倒防止のトレーニング)
浴槽から出る際には跨ぐ動作が必要になります。
浴室での跨ぐ動作は特に転倒の原因となりやすい動作に挙げられます。
机と椅子にタオルを結び、そこを今回は座ったまま跨いでいただきました。
タオルに足が触れないように注意してしっかりと足が上がるようにお声掛けをしながら跨いでもらいます。
入浴は清潔保持やリラクゼーション効果があり生きていくために必要な日常生活動作のひとつです。
しかし、どうしても浴室は滑りやすく転倒しやすい場所となっています。
そのため機能訓練にて転倒しやすいポイントやどうしたら安全に入浴動作ができるのかを説明しながら運動に取り組んでいただきました。
立ち上がりのコツなどを説明したことでご利用者様からも、
「これを思い出して、転ばないように気を付けて入るね!!」「前に体を倒すと立ち上がりやすい!」
など前向きなお話が聞けました。
皆様も転倒に気をつけて、お風呂に入っていただければと思います🛁
最後までご覧いただきありがとうございました!
次回のコラムもお楽しみに🌱
- 監修/宮村 春那
- 平成30年看護師免許、保健師、養護教諭免許取得。東京歯科大学市川総合病院整形外科にて勤務。その後美容クリニックにて看護師業務に従事し、令和5年RedBearに入社。