ではここからは貧血を改善する食事についてお伝えしていきます。
鉄欠乏性貧血で不足する鉄は、体内での吸収率が悪いため、食物から摂取出来るのはその10分の1程度であり、毎日10g以上の鉄分を含む食物を摂取してやっと収支のバランスがとれます。そのため鉄を多く含む食品や調理方法を工夫して積極的に摂っていく必要があります。
🌟食事の際の7つのポイント
- 3食バランス良く、規則正しく食べる。
- 鉄を多く含む食品を毎日摂取する。
- 良質なタンパク質(肉、魚、卵、乳製品、大豆製品)を摂取する。
- 鉄の吸収率を高めるビタミンCを摂る。
- 鉄の吸収を阻害する食品を控える。
- 加工食品だけでなく手作りをする。
- 鉄の吸収を良くするには胃酸が必要。そのためによく噛んでゆっくり、楽しく食べる。
🌟7つのポイントを踏まえた、おすすめの食材
- 野菜、果物、芋類:ビタミンCを多く含むため、鉄の吸収率を上げる。
- かき、しじみ、あさり、鮭:赤血球を作るビタミンB12を含む。
- 緑黄色野菜:正常な赤血球を作るために必要な葉酸を含む。
- 魚介類やレバー、大豆:赤血球中のヘモグロビンが作られる時に必要な酵素の成分である銅を含む。鉄を摂取しても銅が不足していると、ヘモグロビンは正常に作られない。
- 肉、魚、卵、乳製品:動物性タンパク質と一緒に鉄を補うと鉄の吸収率が高まる。
🌟貧血予防のために控えた方が良い飲み物、食べ物
- 緑茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー:タンニンを含む飲み物を食事中や食直後に摂取するとタンニンが鉄と結合して鉄の吸収を悪くする。
- 玄米、おから:不溶性食物繊維を含む食べ物を摂取すると一緒に排泄され、鉄の吸収を妨げる。
- 加工食品:ハムやソーセージなどの加工食品や清涼飲料水、スナック菓子に含まれるリン酸塩は鉄の吸収を阻害する。
🌟調理のポイント
- 鉄製の調理器具を使うとその鉄が溶け出し、食材に鉄が染み込まれ、鉄量が増える。
- 酸味のある食材と組み合わせて調理すると、胃酸の分泌を高めて鉄の吸収率が上がる。
以上が改善策です。何か取り入れられそうなものはありましたか。ぜひどれか一つでもいいので意識しながら、食事を楽しんでくださいね☺
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
参考URL
https://www.jpm1960.org/jushinsya/exam/exam06.html
https://www.ncgg.go.jp/hospital/navi/11.html
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyou-shippei/hint-hinketsu.html
https://shrc.or.jp/kensa/ken_hinketu.html
https://park.sompo-japan.co.jp/japanda_ch/hinketsu/column/t_yoshikuni/03.html
- 監修/鑄谷 詩織
- 2016年看護師免許取得。大学病院にて看護師業務に従事したのち訪問診療同行を経験。病院に通えない高齢者や障害のある方々への看護を通じて介護への意識が高まり、リハビリ型デイサービスへ転職。地元の方々にとって親しみのある看護師を目標としており、看護師業務のみならず運動面でも積極的に新しい事を取り入れ、機能訓練運動が好評の看護師。