高齢者のための介護予防体操③~買い物が楽になる運動~
こんにちは。介護職員の原島です。
最近外出機会が激しかった方、足腰が痛くて買い物に行くのが億劫…
ですが、ずっと家にいて運動不足になってしまい、体力や筋力がますます低下していき、転倒のリスクも高くなってきます。そのような状態を防ぐためにも、日ごろからの運動や外出機会を増やしていくことで、筋力低下やADL(日常生活動作)低下を予防していくことが必要です。
🌟買い物に行くのがつらくなる3つの理由
身体機能の中でも、筋力・バランス能力・久力という3つの身体能力が低下すると、歩いたり、物を持つ力がなくなったりするので一苦労してしまいます。この身体機能の重要さを、順に解説していきます。
- 筋力がある
筋力とは、歩くために必要な足の力、姿勢を守るために必要な力、物を持つために必要な力などのことです。
身体を動かさないままでいると、足腰の筋力がさらに低下し、体を支えることができなくなってきます。
その結果、外出に必要な「歩き、段差をまたぐ、階段を上がる、物を持つ」といった連続の動作も困難になります。 - バランス能力の低下
バランス能力とは、耐えた、または、動いている不安定な姿勢でも、体の姿勢を安定させる能力のことです。 バランス能力が低下する原因は、平衡感覚・運動機能(筋力、関節の柔軟性) 、姿勢など)・感覚機能(皮膚の感覚、関節をどの程度曲げたかを感知する感覚、視覚など)が関係しています。
これらの機能が低下することによって、歩く時・立ち上がる時などにふらふらしこれにより、転倒・骨折のリスクが生じます。 - 持久力の低下
持久力を簡単に分けると、「筋持久力」と「全身持久力」に分けられます。
筋持久力は、筋肉を長く使える能力のことです。これらの持久力が低下することによって、買い物などの日常生活を行うだけで、息切れを起こすことがあります。当然全身持久力も低下してきます。
🌟安全に外出するためには、筋力・バランス能力・持久力が必要
ここまで3つの能力の重要性について解説しました。
ここからは、これらの能力を上げるためにはどうすべきか解説していきます。
- 🌟筋力をつける方法
- 筋力は使わないと確実に低下してきます。
- そのため、継続して体操や散歩を行い、自分の身体の筋力を使ってあげることが最大のトレーニングです。
- 🌟バランス能力を上げる方法
- バランス能力を上げるためには、先ほど紹介した、平衡・感覚運動能力(筋力、関節の柔軟性、姿勢など)・感覚機能(皮膚の感覚、関節をどの程度曲げたかを感じる感覚、視覚など)を鍛える必要があります。
- バランス能力を鍛える方法は、自分の身体を不安定な状態にし、その不安定な状態で体を真っ直ぐの状態に沿って練習することです。
- 理学療法士とのリハビリの場面では、バランスボールなどの不安定なものの上に座ってトレーニングすることも多いですが、高齢者の方が一人でこの方法を実践することは非常に危険です。
- そのため、この後に紹介するバランス能力を上げる体操を参考にして下さい。
- 🌟持久力をつける方法
- 前述の通り、持久力には「筋持久力」と、「全身持久力」の二つに分けられます。
- 筋持久力をつけるには、足踏み体操などの小さい負荷で長い時間筋肉を動かすことが効果的です。
- この、2種類のトレーニングを簡単にした体操は後ほどご紹介します。
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🌟自宅で座ったまま簡単にできる腕の筋力トレーニング!
- ゴムチューブなどの回復する物を胸の前で引いて、ゆっくりと縮めてを10回×3セット
※胸の筋力や腕の筋力を鍛えることで、重い物を持ち続ける筋力を上げることができます - ゴムチューブなどの反発する物を首の後ろで引いて、ゆっくりと縮めてを10回×3セット
※背中の筋肉を使うことできれいな姿勢の維持が出来ます
百円ショップへ行けばこのようなゴムチューブが買えます。
https://iemonocatalog.com/trainig-tube-exercise-band-itemlist/

- 監修/原島 涼
- 2020年介護初任者研修取得。介護付き有料老人ホームにて勤務した後にリハビリ型デイサービスのレコードブック事業へ転職。介護の経験を活かした予防メニューがお客様の間でも話題のトレーナー。体のサポートのみならず心のサポートも強みの若手トレーナー。