🌟回想法を実践するときの注意点
この見出しでは、回想法をより効果的なものにするためのコツをご紹介します。
・第三者に決して話さない
回想法で話される内容は話し手のプライバシーにかかわる情報が含まれているため、他の場で話すのは絶対にNG。
特にグループでの回想法では、プライバシー保護に細心の注意を払いましょう。
参加者が他の場所でうっかり話してしまい、ウワサ話として広まってしまう恐れがあります。
参加者やスタッフは回想法を行う前に、個人情報の取扱いについて明確なルールをつくり、徹底的に守るようにしなければなりません。
もし今後の介護に役立てたい場合は、話し手本人に許可を得てから家族と情報共有しましょう。
・無理に思い出させたり、話させたりしない
人は誰でも、あまり話したくない話題があります。
話せていても無理をしていたり、ストレスを感じていたりする場合も。
そうなるのを避けるためにスタッフは回想法を行う前の準備として、参加者が話したくない、隠したいといったネガティブに感じている話題を知っておくことが不可欠です。
また心理療法全般に言えることとして、どうしても心身への疲れが出てしまいます。
認知症の方は脳が疲れやすいので、スタッフは参加者をよく観察し疲れがみえたら無理をさせずその場は終わるようにしましょう。
・訂正、否定しない
話し手が事実とは違うことを話していて気になるときがあるかもしれません。
しかし、そこで訂正してはいけません。
回想法の目的は、記憶力のテストではなく、安心感を抱いたりコミュニケーションを楽しんだりして自信を持てるようになることです。
他の参加者が話を訂正しようとした場合はスタッフが誘導して話し手の尊厳を守り、グループ全体で話に耳を傾けるようにすることが大切です。
・ポジティブな話題で終わるようにする
回想法を行っていく中で、つらい思い出を話す方に出会うこともあります。
心理療法では「どうやって療法を終えるか」が重要ですが、回想法でも終わり方に注意を払うことが大切です。
つらい思い出を最後に話すと、その後の生活までつらい思い出が影響することがあります。
そのため最後はポジティブな話題で終わることが重要です。
また療法が終わったあとは、音楽をかけたりおやつを配ったりして楽しい雰囲気で終わることも心がけましょう。
これにより、参加者は穏やかで満足感のある気持ちで帰ることができ、回想法の効果を持続させることにつながります。
- 監修/原島 涼
- 2020年初任者研修修了。介護付き有料老人ホームにて勤務した後リハビリ型デイサービスのレコードブック事業へ転職。介護の経験を活かした予防メニューと心のサポートがお客様の間で話題の若手トレーナー。