認知症の方の徘徊対策(防止策)
対策として、よく着る服や持ち物、靴の内側などに名前と連絡先を記したカードをつけておくというのがあります。
自分で氏名や住所が言えなくても、徘徊の途中で保護されたときに家まで送り届けてもらえる可能性が高まるためです。
目立たないところに縫いつけても良いですし、差し支えなければ接着剤で貼りつけても良いでしょう。
高齢者向けスマートフォンやキーホルダー型のGPSデバイスを利用して、本人が気づかないように位置情報を管理するのも1つの方法です。
また、認知症の方の徘徊を防ぐためには、単に外出防止グッズを使うだけではなく本人が徘徊しないような環境を作る必要があります。
例えば下記のようなことです。
- 生活習慣を整えるように促す
- 適度な運動を習慣づける
- 精神的ストレスを和らげる
- 居場所を作る
- 玄関にセンサーを設置する
もし徘徊してしまったら
しかし、こうした対策を行っても徘徊を防げない場合もありますよね。
もし徘徊してしまったら、以下の対応を行いましょう。
⭐️なじみのある場所を探す
いつも散歩している公園や親友の家、故郷など、本人にとってなじみが深い場所を訪れる傾向があります。
中には、自宅の周りや自宅の押し入れなどで見つかるケースもあるため、周辺をくまなく探しましょう。
⭐️まずは警察に連絡する
行方不明になったと判断した際は、すぐに警察に捜索願を出してください。
このとき、本人の特徴や服装などを伝え写真を提出しましょう。
⭐️地域包括支援センターに相談する
認知症の方が徘徊でいなくなった場合は、地域包括支援センターに相談しましょう。
地域包括支援センターは、認知症の方の特性を踏まえて捜索のアドバイスができます。
また、場合によっては独自のSOSネットワークを通じて認知症の方の捜索や情報収集が可能です。
ただし、事前登録が必要な場合もあるため、まずは地域を管轄する地域包括支援センターに問い合わせましょう。
まとめ
いかがでしたか?
認知症の徘徊への対応で心がけたいのは、徘徊する本人の気持ちを汲むことと、介護者が一人の場合はすべて一人で背負おうとしないことです。
家族や福祉サービス、近所の人の力を積極的に借りることが大切です🌼

- 監修/高畑 汐里
- 看護師・保健師免許取得後、大学病院の混合外科病棟にて3年間勤務。患者様の手術への不安に寄り添うことや看護へのやりがいを感じる中でも、もっと1人ひとりと向き合ってご高齢者の皆様を支えたいと思うようになり介護業界に転職。ご利用者様がいつまでも自分らしく生活できるよう、楽しい運動作りと笑顔になれる雰囲気づくりを心がけております。