②食べ過ぎや食べ合わせに注意が必要な食材
銀杏
銀杏にはメチルピリドキシンという有害物質が含まれています。
<症状>
嘔吐、けいれん、意識障害
<対処方法>
食べ過ぎに注意する。
大人でも10粒まで。
小児は特に食中毒になりやすいため、5歳未満の子供には与えないようにしましょう。
シュウ酸を多く含む食品の摂りすぎ
- ほうれん草
- たけのこ
- コーヒー
- 紅茶
- お茶(抹茶や玉露)
これらにはえぐみのもとであるシュウ酸という成分が含まれています。
過剰に摂取するとカルシウムや鉄分の吸収を阻害する働きがあります。
<症状>
過剰摂取すると尿路結石のリスクが高まる。
<対処方法>
シュウ酸は水に溶けやすいので、ほうれん草は1分ほど茹でた後に水にさらすとシュウ酸を減らすことができます。
たけのこはよく茹でこぼしを行いましょう。
多くてもコーヒーなら1日5杯まで、紅茶や緑茶なら1日10杯までにしておきましょう。
コーヒーや紅茶には牛乳を入れるとカルシウムとシュウ酸が結合して体外に排出されるので、シュウ酸の吸収を抑えられます。
また、尿路結石予防として水分補給をするならシュウ酸が少ない麦茶やほうじ茶、水などがおすすめです。
納豆の食べ過ぎ
納豆菌による腸内環境の改善が期待できる納豆。
納豆は血液を固まりやすくさせるビタミンKを多く含んでいます。
また、納豆に多く含まれるイソフラボンは女性ホルモンと似た働きをします。
しかし過剰摂取をすると健康被害が出ることもあります。
<症状>
食べ過ぎると腸内で納豆菌が増えすぎてしまい、吐き気や腹痛、下痢が起こる。
血液をさらさらにする薬を飲んでいる方は、薬の効きめが悪くなる。
ホルモンバランスが乱れ、生理不順や子宮内膜増殖症などの婦人系の病気のリスクが高まる。
<対処方法>
納豆は1日1パックまでとし、過剰摂取しない。
血液をさらさらにする薬を飲んでいる方は医師と納豆の摂取量を相談してみましょう。
グレープフルーツやグレープフルーツジュースと薬の組み合わせ
グレープフルーツにはフラノクマリン類という成分が含まれており、
これが薬の分解を阻害してしまいます。
<症状>
薬の効果が強まりすぎたり、薬の副作用が出やすくなる。
<対象>
血圧を下げる薬やコレステロールを下げる薬、免疫抑制剤、不眠症治療薬などを処方されている方。
※上記の薬を処方されていても、全ての薬がグレープフルーツの影響を受ける訳ではありません
<対処方法>
グレープフルーツやグレープフルーツジュースの薬への影響は数時間〜数日続くこともあるので、摂取した後の服薬には注意が必要です。
同じ柑橘類でもミカンやオレンジは薬に影響はありません。
ご自身の薬とグレープフルーツの飲み合わせが気になる方は、医師や薬剤師に相談してみて下さい。
いかがでしたか?
適切な下処理方法や量、薬との組み合わせを知らないと、身近な食材でも健康被害をもたらします。
正しい知識を持ち、美味しく安全に食べることを楽しんで下さい!

- 監修/和田 美里
- 管理栄養士。保育園で栄養士として給食業務や食育に従事した後に2018年介護業界へ転職。管理栄養士という資格を活かし、運動面と食生活面からお客様の身体にアプローチ出来るのが強み。