帯状疱疹の症状は?こわい合併症も
帯状疱疹の症状
- 体の左右どちらかの神経に沿って生じる皮膚の痛みや違和感、痒み(数日から1週間)
- 虫さされのような浮腫性の紅斑
- ↑この時期に軽度の発熱やリンパ節腫脹、頭痛などの全身症状がみられることも
- 紅斑上に水疱(水ぶくれ)が多発
水疱は中央にくぼみがあるのが特徴です。
水疱の中は、はじめは透明で黄色い膿に変化し、6〜8日で破れてびらん(ただれ)または潰瘍に。
症状が現れて1週間までは赤いぶつぶつや水疱が新しくできて範囲は拡大。
そのあと約2週間でかさぶたになり、約3週間でかさぶたがはがれることで治っていきます。
帯状疱疹の特徴・合併症
帯状疱疹の症状の多くは上半身にみられ、上肢〜腰背部が約30%、腹背部が約20%です。
顔面(特に目の周り)に現れることも。
また、帯状疱疹の合併症の中でもっとも頻度の高い後遺症に、「帯状疱疹後神経痛(PHN)」があります。
皮膚症状が治った後も痛みが残ってしまう後遺症です。
帯状疱疹後神経痛の症状や程度は人によって異なりますが、「焼けるような」「ズキンズキンとする」「刺すような」「電気が走るような」「鋭く引き裂くような」痛みが多いとされています。
皮膚感覚の異常がみられることもあり、痛みのある皮膚の感覚が鈍くなることがほとんどです。
睡眠や日常生活に支障をきたす場合もあります。
加齢とともに後遺症(PHN)への移行率は高まるため高齢者にとって特に怖い病気です。
帯状疱疹の治療法
まず帯状疱疹を発症、または疑いがある場合は速やかに受診してください。
帯状疱疹の治療は原因となっているウイルスを抑える抗ウイルス薬と、痛みに対する痛み止めが中心となります。
- 発疹とともに現れる痛み
- 神経が損傷されることにより長く続く痛み
痛みは上記の2つに分けられ、それぞれに合った痛み止めの服用が必要です。
また、帯状疱疹に対して抗ウイルス薬の塗り薬(軟膏など)が使われることもあります。
軽症の場合や、すでにウイルスの活性化が抑えられている場合です。
(鎮痛剤、局所麻酔薬、皮疹によってできた皮膚の傷に対するお薬、抗菌薬など)

- 監修/鑄谷 詩織
- 2016年看護師免許取得。大学病院にて看護師業務に従事したのち訪問診療同行を経験。病院に通えない高齢者や障害のある方々への看護を通じて介護への意識が高まり、リハビリ型デイサービスへ転職。地元の方々にとって親しみのある看護師を目標としており、看護師業務のみならず運動面でも積極的に新しい事を取り入れ、機能訓練運動が好評の看護師。