ここまで色々な対処方法をお伝えしましたが、これを行っても改善しない場合があります。
症状が改善されないのであれば、医師に相談しましょう!
薬剤を使用しても効果が見られない場合は抗精神病薬の内服が必要な場合もあります。
抗精神病薬は調整が難しく、使用をためらわれる場合も多いです。
処方は専門医の元で慎重に行われる必要があり、投与後の観察も大切です。
不穏症状に対して処方されるお薬
メマリー
感情や言動の安定化を目的として処方される内服薬です。
穏やかな気持ちにして、興奮した行動を抑制する効果があります。
漢方薬
漢方薬は、様々な身体的な不調に合わせて処方されます。
イライラや不安に効果があるとされる「抑肝散(よくかんさん)」が有名です。
もともとは子どもの夜泣き、疳(かん)の虫に使われていました。
苛立ちや興奮を鎮めて穏やかな気持ちにしてくれる作用が期待できます。
抗てんかん薬
短時間の不穏や興奮症状を鎮める目的で処方されます。
抗てんかん薬は気分安定薬とも呼ばれ、高ぶった気分を抑制し穏やかにする作用があります。
⚠️薬の副作用に注意⚠️
抗精神病薬や抗てんかん薬といった抑制系の薬剤は、意識レベル低下を招きやすいです。
特に高齢者は薬剤の代謝に時間がかかる傾向があり、翌日まで薬の効果が残ってしまう方もいます。
意識レベルの低下によるふらつきや転倒にも注意が必要です!
いかがでしたか?
ここまで認知症の「不穏」についてお伝えしてきました。
落ち着かない
↓
攻撃的な行動や極度の興奮状態
↓
精神的な不安や身体的症状
↓
不穏行動
このようになっているため、本人に安心してもらえる環境作りが効果的です。
同じ状況が続くと、本人も介護者も疲弊してしまいます。
介護の不安を解消するためにも、今回の記事を参考にしてみてくださいね!
参考

- 監修/榎戸あすか
- 2019年医療事務管理士免許取得。二次救急指定病院にてクリニック、入院病棟ともに4年間医療事務として勤務し介護業界へ転職。これまでの経験を活かしつつ、日々吸収していく情報をコラムで発信していきます!