「治る可能性がある認知症」と「治らない認知症」がある
認知症になると、脳に起きた障害により頻繁にもの忘れが起こり、自分がいる場所や時間などが把握できないことで生活に支障をきたします。そして、認知症には「治る可能性がある認知症」と「治らない認知症」があります。
治る可能性がある認知症は、主に「正常圧水頭症」や「慢性硬膜下血腫」「甲状腺機能低下症」などが原因で起こるもので、外科手術などの治療にともなって治る可能性が高いことから「治る可能性がある認知症」と呼ばれています。また、アルコール性認知症も断酒をすることで認知機能が改善する可能性が高く治る可能性がある認知症と呼ばれています。
一方、治らない認知症には、認知症の原因の6割以上を占める「アルツハイマー型認知症」や、「血管性認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」などがあり、いずれも脳細胞の障害から発症したもので完治は難しいといわれています。
そこで、これらが原因の認知症に対しては完治ではなく、進行を遅らせる、または症状を緩和させるなどの治療やケアを施していくことになります。尚、正常圧水頭症などが原因の認知症は、一般的に「治る可能性がある認知症」と呼ばれていますが、より正確には「治る可能性が高い認知症」と理解する方が適切です。
- 監修/石渡 翔
- 社会福祉主事任用資格。リハビリデイサービスであるレコードブックで9年間介護とリハビリを学び、FC加盟店として横展開出来る店舗の基礎オペレーションを築く。介護における法改正の情報取得などコンプライアンス面の強みを生かして現在はエリアマネージャーとして複数店舗のマネージメントを担当。はつらつでも介護に纏わる情報を配信していきます。