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2024 /5/14/ Tue

③認知症とは?~認知症との向き合い方~

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介護職員コラム

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認知症を治す薬はある?新治療薬「レカネマブ」とは?

完治が難しい認知症では、進行を遅らせる、または症状を緩和させる処置を行うことが一般的です。症状の程度によっては、投薬による治療も行います。

認知症の進行の遅延や症状の緩和には、早期の診断と治療が最も効果的です。そこで、認知症を疑うようなことがあったら、早期に医療機関や専門機関を尋ね、適切なアドバイスを受けましょう。

認知症の薬といえば、アルツハイマー型認知症の新治療薬「レカネマブ」が注目されています。この薬は「抗アミロイドβ抗体」と呼ばれる薬で、日本の製薬大手「エーザイ」とアメリカの「バイオジェン」が共同開発した認知症の進行を遅らせる薬であり、いままでの薬以上の効果が期待されています。2023年12月からは保険適用となり、一部医療機関で処方されています。

認知症を疑ったら、早めの相談が大切

認知症を疑うような症状に気づいた場合、早めに医療機関や専門機関へ相談することが重要です。例えば、もの忘れがひどくなったり、他のことに気を取られて本来の目的を思い出せないような状況が多くなったら、早めに相談します。

認知症の進行の遅延や症状の緩和には、早期の診断と治療が最も効果的です。この初期段階での対応が、長期的な「生活の質(QOL~Quality of Life)」の向上につながります。

また、外科的な処置などにより治る可能性が高い認知症も存在することから、症状に気づいた時点で早めに受診することが大切です。

早期の治療や正しい対応で「BPSD(行動・心理症状)」を抑えることができる

認知症になると、記憶機能、見当識機能、実行機能、認知機能などの様々な認知機能に障害が起こります。これにより、もの忘れがひどくなったり、新しいことを覚えられなくなる、理解力が低下するなどの認知症特有の症状があらわれます。これらの症状は「中核症状」と呼ばれる認知症のベーシックな症状です。

そして、認知症の方が強い不安や焦りを抱く環境に身を置き、強いストレスを感じるようになると、それが引き金となり「BPSD(行動・心理症状)」という二次的な症状が発症します。BPSDが発症すると、徘徊をはじめ、幻覚や妄想、暴言や暴力、抑うつなど周囲を驚かせるような症状があらわれ、介護の負担も一層大きくなります。

そこで、BPSDも認知症を疑った時と同様に、早期の診断と治療が大切です。ただ、BPSDは人間関係や環境で生じるストレスの高まりが発症の引き金になるため、誰しもが発症するわけではありません。そのため、いつもとは違う本人の様子に気付いたら早めの対応を心がけることが重要です。また、BPSDは抗うつ薬や抗不安薬などの投薬によって症状を緩和することができます。

認知症の方への対応「傾聴と観察が大切」

認知症の治療においては、投薬だけではなく、認知症の方と良好な関係を築くことも大切で、これにより症状の緩和が期待できます。これには、認知症の方の言動や行動を否定したり、抑えつけたりするのではなく、気持ちに寄り添った対応が欠かせません。

そこで、質問などを通じて本人の訴えに耳を傾け、言動や行動に至る本当の理由を探り、適切な対応を心がけます。また、思ったような答えがもらえない場合でも、行動を観察し、本人の自尊心を傷つけないように対応しましょう。 

 

監修/石渡 翔
社会福祉主事任用資格。リハビリデイサービスであるレコードブックで9年間介護とリハビリを学び、FC加盟店として横展開出来る店舗の基礎オペレーションを築く。介護における法改正の情報取得などコンプライアンス面の強みを生かして現在はエリアマネージャーとして複数店舗のマネージメントを担当。はつらつでも介護に纏わる情報を配信していきます。
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