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2025 /1/20/ Mon

すぐに実践できる認知症予防、回想法とは?

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介護職員コラム

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認知症の予防法、今ではそこらじゅうに転がっていて皆さんもひとつくらい聞いたことがあるのではないでしょうか?
今回はさまざまある認知症予防法の中から、回想法についてお話しします!

回想法ってなに❓

回想法とは認知症の非薬物療法の一つであり、過去の思い出や体験を思い出すことで脳の活性化や精神的な健康をめざす方法です。
認知症の予防や、認知症の進行を遅らせる効果が期待できます

回想法のメリット

回想法には様々なメリットがあると言われています。
ここで紹介するのは精神的なメリット3つ、脳機能的メリット1つです。

・自信を取り戻す

認知症はすべてのことが一度にわからなくなるわけではありません。
認知症の症状によって出来事や経験を忘れることがあっても、
今までできていたことができなくなった、周囲の環境や人が分からない、などの不安や苦しみは認知症を発症した本人が最も感じています

回想法で過去の記憶を思い出すことは、自分がどんな人間でどんな人生を歩んできたかを再認識できる場でもあります。
自分が成し得たことや楽しい記憶を思い出すことで、本人の自信につながっていくんです。

・不安や孤独感を和らげる

回想法は他者がいなければ成り立ちません。
自分の話に耳を傾けてくれる人がいるという安心感や、共通の話題を語り合う楽しさを実感することで、認知症による不安や孤独感が緩和されやすくなります。

・脳を活性化させる

回想法にもっとも期待されているのが、脳の活性化です。
認知症はさまざま要因によって脳機能が低下している状態なので、脳が活性化することで認知症の進行が緩やかになると考えられています。

過去の記憶を思い出し、そして誰かに話すという2つの行為で脳を刺激するのです。
実際に国立長寿医療センターが行った研究によると、回想法を導入したグループは記憶検査で改善がみられたという結果が発表されています。

また、回想法は特別な訓練や準備物は必要ありません。
過去を思い出せるきっかけがあればおこなえる治療法なので、認知症が進行した場合にも取り入れることができます。

・コミュニケーションを深める

認知症の非薬物治療として活用されている回想法は、認知症を発症した本人と家族や介護者とのコミュニケーションツールとしても使えます。
認知症を発症した方は日々、不安や孤独を少なからず抱えている状態です。
精神的に負担がかかると、認知症の周辺症状(BPSD)の悪化にもつながることも。

他者とのコミュニケーションで気持ちがくつろぎ信頼関係を築くことができれば、精神的な安定につながります。
その結果、認知症を前向きに捉えることができるようになるでしょう。

 
監修/原島 涼
2020年初任者研修修了。介護付き有料老人ホームにて勤務した後リハビリ型デイサービスのレコードブック事業へ転職。介護の経験を活かした予防メニューと心のサポートがお客様の間で話題の若手トレーナー。
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